確定申告特集②の続きです。
(おさらいです)
白色申告に向いている方(個人的な見解です)
・ずっと赤字が続くと予想される方
・売上に対する経費が十分ある方
・会計ソフトを使いたくない方
青色申告にした方が良い方(個人的な見解です)
・年によって黒字の年と赤字の年がある方(売上に波がある方)
・売上に対する経費が少ない方
・銀行から融資を受けたい方
・家族で経営されている方
今回は、「年によって黒字の年と赤字の年がある方(売上に波がある方)」がなぜ青色申告にした方が良いのかご説明いたします。
結論からいうと赤字を繰り越せるからです。
詳細を説明する前に、この確定申告ブログで使っている「黒字」、「赤字」の言葉は、確定申告特集②でご説明した青色申告特別控除をする前の金額がプラスの場合=黒字、マイナスの場合=赤字という意味で使っています。
前回もご説明した通り、青色申告特別控除をする前の金額が65万円より少なかった場合(例えば15万円)には、その金額しか控除できません。(つまり青色申告特別控除額が15万円となります)
したがって、青色申告特別控除後をいくらかした後の金額が赤字になることはありえないということになります。
そのため、
1.青色申告特別控除をする前の時点で赤字
2.青色申告特別控除をいくらかして所得が0になる
3.青色申告特別控除を65万円して残った金額が所得になる
の3つのパターンのどれかになります。
赤字を繰り越せる、というのは上記1の年に出た赤字を翌年以降3年間の間、上記3の年に出たその所得と相殺することができるということです。
例えば、28年に100万円の赤字が出ました。
翌年29年に40万円の所得が出ました。
この場合、白色申告の場合は、28年は税金0円、29年は50万円-38万円(基礎控除)=12万円に対して税金がかかります。
(基礎控除以外の所得控除はない前提です。)
青色申告の場合は、28年は白色申告の場合と同じ税金0円ですが、29年は40万円の所得から28年の赤字100万円を差し引けるので所得は0円となります。
つまり29年も税金が0円になるということです。
さらに、赤字が60万円残るので、30年、31年で出た所得とも相殺できます。
したがって、「年によって黒字の年と赤字の年がある方(売上に波がある方)」が青色申告にした方が良いのは、赤字を繰り越して黒字の年の税金を抑えることができるからで、
逆に「ずっと赤字が続くと予想される方」が白色に向いているのは、黒字が出ないのであれば赤字を繰り越しても特にメリットがないからです。
今回は詳細説明を割愛しますが、青色申告のメリットの中には、繰戻還付という今回説明した繰越の逆バージョンもあります。
まだまだ終わらない青色申告のメリット・・・
次回に続きます!!