青色申告⑤ 続・家族に給与を渡したい!

前回は、家族への給与(専従者給与)を経費するには制限がある、というお話をしました。

家族も他のスタッフも働いているのは同じなのに・・・とぼやきながらも、

青色申告で専従者給与の手続きをしっかりとした場合には、その制限が比較的緩和になるという内容でした。

 

 

では、白色申告の場合はどうなってしまうのか・・・

嫌な予感がしますよね??

そうです!厳しい制限があります(*_*)

 

白色申告の場合、下記の①と②のいずれか少ない金額が事業専従者控除(家族の給与)となります。

 

①わかりやすい制限

配偶者・・・86万円

配偶者以外(子や親)・・・50万円

少ない、少ないですよね!!

アルバイトの方でも年間、もっと支給しますよね。

 

②わかりにくい制限

事業専従者控除額前の事業所得の金額/事業専従者の数+1

 

上の算式(分数)で計算される金額

本当にわかりにくいですよね。

 

 

例えば、配偶者の方が働いていて、その給与を差し引く前の事業所得の金額が120万円だった場合は、

①配偶者のため86万円

②120万円/1+1=60万円

①と②の少ない方ですので、60万円がこの例示の場合の事業専従者給与となります。

 

つまり、青色申告の場合のように給与の金額を決める、という自由度が全くなく、

機械的に金額が決まってしまいます。

しかも世間一般の給与の金額と比較しても少ない金額になってしまいます。

 

前回と今回の記事を見て頂ければ、家族に支給した世間相場並の給与を経費にできる青色申告に比べて白色申告のデメリットは一目瞭然ですね。

ご家族で事業を始める際には、青色申告の申請と青色申告専従者給与の届出をお忘れないようご注意ください!!